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アサーティブ・コミュニケーションの具体的な会話フレーズ集【場面別・例文付き】

仕事術

アサーティブ・コミュニケーションの具体的な会話フレーズ集【場面別・例文付き】

職場で「本当は断りたいのに引き受けてしまった」「もっとうまく伝えられれば…」と悩んだ経験はありませんか?自分の意見を押し殺したり、逆に感情的に伝えて後悔したりするのは、とても辛いことです。

この記事では、あなたと相手、双方を尊重しながら誠実に自己表現するための技術「アサーティブ・コミュニケーション」について、職場でよくある場面別に、具体的な会話フレーズを例文付きで解説します。

この記事を読めば、明日から使える具体的な「伝え方の型」が身につき、人間関係のストレスを大きく減らすことができるはずです。

この記事を書いた人
  • kenji tanaka

    平凡な会社員から副業を経て個人事業主として独立。このブログでは、自らの経験を基に、あなたの「変わりたい」を一歩先で応援する情報を発信しています。


この記事の監修者
  • 田中 恵(公認心理師)

    大学院で臨床心理学を専攻後、精神科クリニックにてカウンセラーとして長年勤務。現在は独立し、キャリアやお金、人間関係の悩みを抱える20代〜40代を中心に、認知行動療法(CBT)を用いたオンラインカウンセリングを提供している。個人の価値観を深く尊重し、地に足のついた現実的な解決策をクライアントと共に探すスタイルに定評がある。「心の癖は、誰でも適切な方法で変えていける」を信条とし、多くの人が専門家のサポートを気軽に受けられる社会を目指している。

そもそもアサーティブ・コミュニケーションとは?3つのタイプをおさらい

具体的なフレーズを見る前に、アサーティブ・コミュニケーションの基本を簡単におさらいしましょう。自己表現のスタイルは、大きく3つのタイプに分けられます。

  • アグレッシブ(攻撃的): 自分の意見を主張するが、相手の気持ちを無視・軽視してしまう。「なんでやってないんだ!」
  • ノンアサーティブ(非主張的): 相手を優先するあまり、自分の意見や気持ちを表現できない。「(無理だけど…)はい、やります…」
  • アサーティブ(誠実で対等): 自分の気持ちや意見を正直に伝えつつ、相手のことも尊重する。「私は〇〇だと思います。なぜなら△△だからです。」

目指すのは、もちろん3つ目の「アサーティブ」なコミュニケーションです。これは生まれつきの性格ではなく、誰でも練習によって身につけられる「技術」なのです。

【場面別】明日から使える!アサーティブ会話フレーズ集

それでは、職場でよくある3つの場面を取り上げ、具体的な会話フレーズを見ていきましょう。「よくない例」と「アサーティブな例」を比較することで、ポイントがより明確に理解できます。

1. 上司や同僚に仕事を頼みたい時

相手の状況が見えず、なかなか言い出せない場面です。タイミングを逃して、結局自分で抱え込んでしまうケースも少なくありません。

よくない例(ノンアサーティブ):
「あの…お忙しいところすみません…もし、もしもお時間があればでいいんですけど…この件、少しだけ見ていただくことって…可能だったりしますでしょうか…?」

アサーティブな例:
「〇〇さん、今少しよろしいでしょうか。△△の件でご相談したいのですが、5分ほどお時間をいただけますか?実は、□□の部分で少し手こずっておりまして、お知恵をお借りできると大変助かります。」

【ポイント】
アサーティブな例では、「相談がある」という目的、「5分」という具体的な時間、そして「□□で手こずっている」という事実と「助かります」という自分の気持ち(Iメッセージ)を明確に伝えています。これにより、相手は何を求められているのかを正確に理解し、協力するかどうかを判断しやすくなります。

2. 難しい要求や依頼を断りたい時

「断ったら関係が悪くなるかも…」という不安から、無理な要求を飲んでしまいがちな、最もストレスの多い場面の一つです。

よくない例(アグレッシブ):
「無理です。こっちも手一杯なんで、自分でやってください。」

アサーティブな例:
「お声がけいただきありがとうございます。大変申し訳ないのですが、現在△△の案件を抱えており、ご依頼の期日までにお受けするのが難しい状況です。もし□□までお待ちいただけるのであれば、ぜひ協力させていただきたいのですが、いかがでしょうか?」

【ポイント】
ただ断るのではなく、まず感謝を伝えます(クッション言葉)。その上で、「できない」という事実と「△△の案件を抱えている」という理由を正直に伝えます。最後に「□□までなら可能」という代替案を提示することで、相手への配慮を示しつつ、自分の状況も守ることができます。

3. 相手のミスを指摘したり、改善をお願いしたりする時

相手を傷つけたくない、あるいは反発されたくないという思いから、非常に伝え方が難しい場面です。

よくない例(ノンアサーティブ):
「(本当は間違っているけど、言えない…)あ、はい…大丈夫です…」

アサーティブな例:
「〇〇さん、ありがとうございます。1点だけ確認させてください。このデータの△△の部分ですが、私の認識では□□となっているのですが、何か背景をご存知でしたら教えていただけますか?私の勘違いでしたら申し訳ありません。」

【ポイント】
相手の行動そのものではなく、「データ」という客観的な事実に焦点を当てます。「あなたのやり方は間違っている」と決めつけるのではなく、「私の認識と違うので教えてほしい」という質問の形にすることで、相手は防御的にならずに話を聞きやすくなります。「私の勘違いでしたら」と付け加えることで、さらに丁寧な印象を与えられます。

まとめ:アサーティブは「練習」でうまくなる

この記事では、職場で使えるアサーティブ・コミュニケーションの具体的なフレーズを3つの場面に分けてご紹介しました。

大切なのは、最初から完璧にやろうとしないことです。まずは「あ、今の伝え方はノンアサーティブだったかも」と気づくことからがスタートです。そして、次に似たような場面が来たら、この記事のフレーズを一つでも思い出して試してみてください。

アサーティブという「技術」は、練習すればするほど、あなたの強力な武器になります。ぜひ、自分と相手を大切にするコミュニケーションを、今日から始めてみてください。

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