エンジニアが技術記事・ブログ執筆を習慣化するロードマップ|完璧主義を捨てて「今日ググったこと」を価値に変える方法
エディタを開いたまま1時間。結局、1行も書けずにブラウザを閉じてしまったことはありませんか?
「こんな初歩的な内容、誰の役にも立たないのでは?」「もし間違っていたら、怖い人から厳しい指摘(マサカリ)が飛んでくるかも……」。そんな不安で手が止まってしまうのは、あなたがエンジニアとして誠実に技術と向き合おうとしている証拠です。
しかし、2026年現在のエンジニアコミュニティにおいて、最も求められているのは「完璧な正解」ではありません。むしろ、あなたが今日悩み、解決した「泥臭いプロセス」こそが、同じ壁にぶつかっている誰かにとっての最短ルートになります。
この記事では、完璧主義というブレーキを外し、「今日ググった1つのワード」を30分で価値ある記事に変えるための具体的なロードマップをお伝えします。この記事を読み終える頃には、あなたのブラウザの検索履歴が、宝の山に見えているはずです。
なぜエンジニアの技術記事執筆は「完璧」を目指すと挫折するのか?
結論から言えば、「完璧主義」はエンジニアの発信において最大の敵です。
多くの人が「100%理解してから書こう」と考えますが、技術の進化が速い現代において、完全な理解を待っていてはいつまでも公開ボタンは押せません。また、ここには「知識の呪い」という心理的な罠が潜んでいます。
「知識の呪い」とは、一度何かを理解してしまうと、それを知らなかった頃の感覚を思い出せなくなる現象です。ベテランエンジニアが書く「正解」は、初心者にとって難解すぎて、どこで躓いているのかを汲み取れないことが多々あります。批判を恐れる必要はありません。今まさに躓き、解決したばかりのあなたの「60点の記事」には、ベテランには決して書けない独自の価値があるのです。
✍️ 経験からの一言アドバイス
【結論】: 最初の1記事に10時間をかけるのは今すぐやめましょう。
なぜなら、気合を入れすぎると「次も同じクオリティで書かなければ」というプレッシャーになり、高確率で燃え尽きてしまうからです。私もかつて渾身の記事を書いて力尽き、3ヶ月放置した苦い経験があります。大切なのは「質」よりも「公開するまでの心理的ハードルを下げること」です。
ネタ探し不要!「今日ググった履歴」をそのままブログのネタに変える思考法
「書くネタがない」と悩む必要はありません。あなたの「今日ググったこと」と「記事のネタ」は、本来イコール(同一)だからです。
世界中のエンジニアが日々検索窓に打ち込むワードは、そのまま「世の中の需要」を意味します。あなたが今日、エラー解決のために30分ググったのなら、世界中のどこかに同じ30分を無駄にしようとしている誰かが必ずいます。
ネタ不足と完璧主義を同時に解消するために取り入れたいのが、Learn In Public(公開しながら学ぶ)という考え方です。これは完成した知識を披露するのではなく、学習の過程そのものを資産にする手法です。
【実践】30分で完成!若手エンジニアのための「最小構成テンプレート」
執筆時間を劇的に短縮し、30分で公開まで漕ぎ着けるためには「型」が必要です。以下の「最小構成テンプレート」を使えば、構成に迷う時間はゼロになります。
| 構成要素 | 記述する内容のポイント | 具体的な記述例(エラー解決の場合) |
|---|---|---|
| 1. 背景 | どんな状況で、何に困ったか | 「Next.jsのデプロイ時に〇〇というエラーが出た」 |
| 2. 解決 | 実際に解決したコードや設定 | 「この設定ファイルを1行修正したら直った(コード片)」 |
| 3. 学び | 次からどうするか、原因の推測 | 「公式ドキュメントのこの節を見落としていた」 |
この3ステップだけで、立派な技術記事として成立します。余計な挨拶や長い前置きは不要です。読者が知りたいのは「どう解決したか」という事実だけだからです。
挫折しない3ステップ:Qiita・Zennの使い分けから始める継続ロードマップ
継続的な発信を支えるためには、まずは環境選びから始めましょう。
現在、日本のエンジニアコミュニティではZennとQiitaが二大プラットフォームですが、それぞれ文化が異なります。
- Zenn: 「知見を循環させる」文化が強く、モダンな技術スタックや深い考察が好まれます。
- Qiita: 日本最大級のユーザー数を誇り、初歩的な備忘録からTipsまで幅広く受け入れられる土壌があります。
どちらを選ぶにせよ、初心者が最も恐れる「マサカリ(厳しい指摘)」を回避し、心理的安全性を確保するための「魔法の免責事項」を記事の冒頭に添えましょう。
💡 コピペで使える免責事項フレーズ
「本記事は自分用の備忘録としてまとめています。もし内容に誤りや、より良い実装方法などがあれば、コメント欄で優しくご指摘いただけると幸いです!」
この一言があるだけで、指摘する側も「教える」というスタンスになり、攻撃的なコメントを劇的に減らすことができます。
まとめ:最初の1行は「今日、〇〇で躓きました」から
執筆を習慣化するロードマップの第一歩は、立派な記事を書くことではありません。「未来の自分へのメモを、ついでに公開する」というスタンスを持つことです。
エンジニアのアウトプットに関する調査によれば、発信を習慣化しているエンジニアほど、技術スキルの向上だけでなく、キャリアの選択肢も広がっているというデータがあります。執筆は誰かのためである以上に、あなた自身のエンジニアスキルを爆速で高める最強の勉強法なのです。
さあ、今すぐブラウザの履歴を開いてみてください。今日、あなたが一番長く調べたそのワードこそが、次に書くべき記事のタイトルです。
最初の1行は、こう書き始めましょう。
「今日、〇〇で躓いたので解決策をメモしておきます。」
参考文献
- Learn In Public – Shawn Wang (swyx)
- エンジニアのアウトプットに関する実態調査 – Findy, 2024年(アウトプットがキャリアに与える影響に関する調査)
- Zenn公式ガイド:知見を共有する文化について


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