コーチング体験セッションで何を聞く?マネージャーが相性を見極める5つの質問リスト
「気になるコーチは見つかったけれど、体験セッションで何を話せばいいのだろう?」「1時間弱の短い時間で、本当に相手の実力を見極められるのか不安だ」
コーチングの導入を検討しているマネージャーにとって、契約前の「体験セッション(化学反応セッション)」は、投資の成否を分ける最も重要な最終フィルターです。どれほど実績があるコーチでも、あなたとの相性や、あなたのビジネス文脈への理解が不足していれば、期待する成果は得られません。
この記事では、ICF(国際コーチング連盟)認定コーチの視点から、マネージャーが体験セッションで必ず投げかけるべき「5つの質問」を厳選して紹介します。これらの質問を通じて、コーチの専門性、倫理観、そしてあなたに伴走するパートナーとしての適格性を冷静に判断できるようになります。
なぜ体験セッションは「質問」がすべてなのか
コーチングの世界では、コーチとクライアントの相性を「Chemistry(化学反応)」と呼びます。ビジネスコーチングにおいて、この化学反応とは単なる「話しやすさ」ではありません。あなたの課題に対して、コーチが「適切な緊張感と信頼関係を両立できるか」というプロフェッショナルとしての適合性です。
受け身でセッションに臨むのではなく、あなた自身が「選定者」として鋭い質問を投げかけることで、コーチの思考の深さや、あなたへの向き合い方が浮き彫りになります。
マネージャーが聞くべき5つの質問リスト
セッションの後半、コーチから「何か質問はありますか?」と促されたら、以下の5つを順に確認してください。
1. 「私の抱える課題(マネジメント等)に対して、どのようなコーチング・アプローチが有効だと考えますか?」
この質問は、コーチの「文脈理解力」と「引き出しの多さ」を測るためのものです。優れたコーチは、すぐに解決策を提示するのではなく、あなたの課題の背景をどう捉え、どのような心理的・行動的プロセスで変化を促そうとしているかを、論理的に説明してくれます。
2. 「過去に私と似た状況のクライアントを担当した際、どのような変化が起きましたか?」
具体的な成功事例(守秘義務に触れない範囲)を聞くことで、コーチの得意領域を確認します。特にマネージャー特有の「孤独な意思決定」や「チームの人間関係」といった複雑な問題に対して、どのようなインパクトを与えてきたかを確認しましょう。
3. 「もしセッション中に私が答えに詰まったり、停滞したりした場合、コーチとしてどう関わりますか?」
これはコーチの「関わりのスタイル」を知るための質問です。沈黙を待つタイプなのか、視点を変える問いを投げるタイプなのか。あなたの好みのスタイルと合致するか、あるいはあなたが必要としている「刺激」をくれる相手かを見極めます。
4. 「私に対して、あえて『耳の痛いこと』をフィードバックしてくれますか?」
マネージャーには、忖度なしに鏡となってくれる存在が必要です。コーチがクライアントに迎合せず、プロとして必要なフィードバックを行う覚悟があるかを確認してください。この回答に迷いがあるコーチは、あなたの成長を加速させるパートナーにはなり得ません。
5. 「コーチングの終了時、私がどのような状態になっていることをゴールとして描いていますか?」
コーチがあなた自身の可能性をどれだけ信じ、どのような高い視点を持って伴走しようとしているかがわかります。コーチの描くゴールが、あなたの理想とする姿と共鳴するかを確かめてください。
注意すべき「レッドフラグ(危険信号)」
質問への回答の中で、以下のような兆候が見られた場合は、慎重に検討し直すべきです。
- 自分の成功体験ばかり語る: それはコーチングではなく「自慢話」や「コンサルティング」です。
- 「絶対に解決できる」と断言する: コーチングに魔法はありません。過度な期待を煽る相手は、倫理観に欠ける可能性があります。
- 相性が悪いと感じる直感を無視する: 理屈で納得できても、生理的に「この人には本音を話せない」と感じるなら、その直感は正しいことが多いです。
よくある質問(FAQ)
Q. 体験セッションは有料ですか?無料ですか?
A. コーチによって異なりますが、3,000円〜10,000円程度の「体験価格」を設定しているケースが多いです。無料の場合もありますが、有料であることは「その時間に対するコーチのコミットメント」の証でもあります。
Q. 複数のコーチの体験を受けるべきですか?
A. はい、強く推奨します。少なくとも2〜3人のコーチと話し、比較することで、自分にとっての「心地よい刺激」が何かが明確になります。
まとめ:納得のいくパートナー選びを
コーチングは、あなたの大切な時間と資金を投じる「自己投資」です。体験セッションでの5つの質問は、その投資を「確実なリターン」に変えるための武器となります。
「この人なら、自分の限界を超えさせてくれる」――そう確信できるパートナーを見つけ、あなたのマネジメント人生を次のステージへと進めてください。

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