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脳のスコトーマ(心理的盲点)を外すワークシート|認知科学で現状を突破する3ステップ

コーチング

脳のスコトーマ(心理的盲点)を外すワークシート|認知科学で現状を突破する3ステップ

「誰よりも一生懸命やっているはずなのに、なぜか成果が頭打ちになっている」
「上司から『もっと広い視点を持て』と指摘されたが、具体的にどうすればいいのか分からない」

プロジェクトマネージャーとして現場を支えるあなたは今、出口の見えない閉塞感の中にいませんか?

実は、あなたが解決策を「見落としている」のは、能力が足りないからではありません。脳の仕組みである「スコトーマ(心理的盲点)」が、解決策をあなたの視界から物理的に隠してしまっているだけなのです。

本記事では、元PMである私が、認知科学のロジックに基づき、わずか30分であなたの脳のフィルターを書き換える「スコトーマ解消ワークシート」を公開します。読み終える頃には、昨日まで見落としていた「第3の選択肢」が、驚くほど鮮明に見え始めているはずです。

この記事を書いた人
  • kenji tanaka

    平凡な会社員から副業を経て個人事業主として独立。このブログでは、自らの経験を基に、あなたの「変わりたい」を一歩先で応援する情報を発信しています。


この記事の監修者
  • 門倉 誠

    認知科学コーチ / 元外資系ITマネージャー。15年間のIT業界でのマネジメント経験を経て、認知科学をベースとしたエグゼクティブ・コーチングに転身。脳のフィルタリング機能(RAS)やスコトーマ(心理的盲点)の理論を活用し、累計500人以上のリーダーに対し「現状の外」のゴール設計を指導。組織の生産性向上と個人の自己実現を両立させる専門家として、論理的なビジネスパーソンから高い信頼を得ている。

なぜ「一生懸命」な人ほど解決策が見えないのか?スコトーマの正体

かつてIT企業のPMだった私も、あなたと同じ壁にぶつかっていました。トラブル対応に追われ、深夜まで管理表を更新し続けても、状況は一向に改善しない。「もっと頑張らなければ」と視野を狭めるほど、事態は悪化していきました。

認知科学において、スコトーマ(心理的盲点)という「見えているはずなのに認識できない状態」は、脳の機能として誰にでも起こりうる現象です。そして、スコトーマを作り出している原因が、脳の底部にある情報フィルター「RAS(網様体賦活系)」です。

RASとスコトーマは、表裏一体の原因と結果の関係にあります。 脳は毎秒受け取る膨大な情報のうち、RASが「自分にとって重要だ」と判断したものだけをピックアップし、それ以外の情報をすべてスコトーマ(ゴミ箱)に放り込みます。

あなたが「今の問題をどうにかしなきゃ」と必死になればなるほど、RASは「現在の延長線上にある情報」だけを重要視します。その結果、現状を打破するための「全く新しいアイデア」は、脳によって「不要なノイズ」として遮断されてしまうのです。

特定のタスクに集中していると、目の前を横切るゴリラ(明らかな異変)にさえ、約5割の人が気づかない。

出典: Gorillas in our midst – Simons, D. J., & Chabris, C. F. (1999), 2026年2月3日参照

インビジブル・ゴリラの実験が示す通り、脳の盲点は注意の向け方一つで、誰にでも、いとも簡単に作られてしまうのです。

脳のスコトーマ(心理的盲点)を外す唯一の鍵は「現状の外側」へのゴール設定

では、どうすればRASのフィルターを書き換え、スコトーマを外すことができるのでしょうか?

現状の外側にゴールを設定すること以外に、スコトーマを外す方法はありません。

私たちの脳には、慣れ親しんだ環境を維持しようとするコンフォートゾーンという機能があります。 コンフォートゾーンとスコトーマは、現状を維持するために協力し合う関係にあります。 今の自分に達成可能な目標(現状の内側)を追いかけている限り、脳は「今のやり方を変える必要はない」と判断し、新しい視点をスコトーマに隠し続けます。

しかし、今の自分では到底達成できない「現状の外側」にゴールを置くと、脳に強烈な認知的不協和が生まれます。すると、高いゴール設定がRASの重要性評価を強制的に再定義し、それまで見えていなかった「ゴール達成に必要な情報」が次々とスコトーマから外れて見えるようになるのです。

「どうやって(How)」を考えるのは後回しで構いません。先に「何を(What)」を書き換えることで、脳の検索エンジンを強制起動させるのです。

【実践】30分で完了!脳のスコトーマを外す3ステップ・ワークシート

それでは、実際にワークシートを使って、あなたの脳のフィルターを書き換えていきましょう。手元にノートか、PCのメモ帳を用意してください。

ワークシートとアハ体験(洞察)は、手段と目的の関係にあります。 以下の3つの問いに、ロジカルに答えていくことで、脳内に新しい回路を開いていきます。

ステップ1:【棚卸し】現在の「前提条件」をすべて書き出す

まずは、あなたが無意識に守っている「今の仕事のルール」を可視化します。
例:「予算は〇〇万円以内」「納期は来月末」「今のメンバーでやるしかない」
ステップ1で書き出した前提条件のリストはすべて、あなたの視界を縛っているコンフォートゾーンの境界線です。

ステップ2:【破壊】制約が「ゼロ」だとしたら、何を達成したいか?

次に、ステップ1で書いた制約をすべて無視してください。
問い:「もし予算も人員も無限にあり、失敗が100%許されるとしたら、競合他社が絶望し、ユーザーが熱狂するようなどんな伝説をこのプロジェクトで残したいですか?」
ここで「現状の外側」にゴールを飛ばします。ワクワクする感覚があれば正解です。

ステップ3:【再定義】未来の自分から見て、今の「盲点」は何か?

ステップ2で描いた「理想の未来」にいる自分になりきって、今の状況を眺めてください。
問い:「理想を達成した未来の自分から見て、今の自分が『重要だと思い込んでいる無駄なこと』と、『見落としているチャンス』は何ですか?」

ステップ 項目 記入例(現状の縛り) ワーク後の気づき(盲点の解消)
1. 棚卸し 前提条件 既存のベンダーと協力し、現行予算内で機能を削って納期に間に合わせる。 「今のリソースで何ができるか」という縮小均衡の思考に陥っていた。
2. 破壊 現状の外側 業界のスタンダードを塗り替えるUIを提供し、ユーザー満足度で国内1位を取る。 納期を守ることではなく、ユーザーに感動を与えることが真の目的だった。
3. 再定義 新しい視点 機能を削るのではなく、AIによる自動化を導入して開発効率を3倍にする。 「AI導入はリスク」というスコトーマが外れ、外部の専門家へ相談する選択肢が見えた。

ワークシートを書いても「何も見えない」時のチェックリスト

ワークで新しいアイデアが浮かばない状態は、あなたの脳がまだ「現状」を必死に守ろうとしているサインです。以下の3つのチェックポイントを確認してください。

  1. ゴールの抽象度は十分か?
    「今の仕事の延長」になっていませんか?「会社を辞めてもやりたいことか?」と自問するくらい、高いゴールを設定してください。
  2. セルフトークを制御できているか?
    「どうせ無理だ」「予算がない」という言葉が脳内で再生された瞬間、RASは再びフィルターを閉じます。「どうすればできるか?」という問いに強制的に置き換えてください。
  3. エフィカシー(自己効力感)を下げていないか?
    「自分には無理だ」と思っている情報は、脳にとって「重要ではない」ため、すべてスコトーマに隠れます。「自分には達成する能力がある」と根拠なく信じることが、盲点を外す前提条件です。

【結論】: ワーク中に「そんなの無理だ」という強い抵抗感が出たら、チャンスです。

なぜなら、現状の外側にゴールを設定するという点は、多くの人が見落としがちで、脳が最も強く拒絶する部分だからです。この抵抗感こそが、あなたのコンフォートゾーンの境界線(盲点の縁)に触れている証拠です。その壁の向こう側にしか、現状を突破する答えはありません。

まとめ

「視点が狭い」のは、あなたの性格のせいでも、能力のせいでもありません。脳のRASという優秀なフィルターが、あなたを現状の中に守ろうとしていただけなのです。

  1. スコトーマ(盲点)は、RASの重要性評価によって作られる。
  2. 盲点を外すには、「現状の外側」に高いゴールを設定し、RASを書き換えるしかない。
  3. ワークシートで「前提の破壊」を行うことで、アハ体験(洞察)を意図的に引き起こせる。

視界が変われば、世界が変わります。昨日まで「壁」だと思っていたものが、今日からは「扉」に見えるはずです。

まずは今すぐ、手元のノートに、ステップ1の「あなたが無意識に守っている前提条件」を3つだけ書き出してみてください。 前提条件を書き出すという一歩が、あなたの脳のフィルターをこじ開ける最初のトリガーになります。


※本記事のワークシートは、認知科学の世界的権威であるルー・タイス氏のメソッドを、日本のビジネス現場向けに最適化したものです。

参考文献

  • 苫米地英人『コンフォートゾーンの作り方』(フォレスト出版)
  • Lou Tice, Smart Talk: The Key to Personal and Organizational Self-Esteem, The Pacific Institute.
  • Simons, D. J., & Chabris, C. F. (1999). “Gorillas in our midst: sustained inattentional blindness for dynamic events.” Perception, 28(9), 1059-1074.

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